宗教とか神とかぶっちゃけどうでもいいと思っているせいか毎度見てすぐ話の内容とか忘れてしまうのだけど、教会とか冬の村の風景はその侘しさと美しさでいつまでも心に残る。
会話が中心になってもフェイセズや裁かるるジャンヌみたくじっくり寄りの絵を映しているのが絵画的で心地良く、しかも手紙のシーンでイングリット・チューリンがひたすら内容をカメラ目線で読む姿を長々と映すような面白い試みが行われているのも良い。
ベルイマン作品の映像は厳粛な趣だけでなく実験性に富んだ面もあるのが素晴らしい。
それにしてもモノクロで映した枯れ木ってどうしてああも儚げで不気味な存在感を放つのだろうか。