takanoひねもすのたり

たたりのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

たたり(1963年製作の映画)
3.2
家物ホラーの元祖ともいえる作品。
モノクロ。

丘の上に立つ屋敷にはたたりがある。
超常現象の研究のためにこの屋敷を借り受けたマークウェイ博士は、調査メンバーにエレナー、セオドラ、ルークを加え、ここに滞在して調査することに。

幽霊は非常に控えめで姿を全く表しません。
だいたい音、冷気、そして一番の大仕掛けは、たわむドア。
現在のアピール激しい心霊現象と比べたら、本当に控えめです。

一応、たたりがある、という前提のもとで話が進んでゆきますが、一方でエレナーのイタい子っぷりも徐々に顕著になっていきます。
こっちのほうが実際ウザい 笑

母親の介護から開放された彼女だけど、行く場所(必要とされる場所)を見失い精神のバランスがちょっと危ういところにこの調査の話が。
藁をもつかむ思いでこの館に来たのですから、館とエレナーは最初から相思相愛という…。

しかしイタい子エレナーは博士(既婚者)とのラブい生活を夢想したり(博士の嫁が館に乗り込んできて撃沈)
それはもう屋敷に変質的な執着をみせたり、他のメンバーより入れ込み度が重い。

様子のおかしい彼女に気が付き、流石に博士は家に帰るように言うが、彼女は帰さないでの一辺張りです。

その執着が悲劇とも幸福ともとれる結末につながるのですが…ってこれオカルトじゃなくてサイコホラーでは?と思うんですよねぇ。


えーとまあこの作品で言われていることは、
・白黒の映像、恐怖を煽るカメラワークと音楽
・ジュリー・ハリスのイタい子演技
が低予算にも関わらず、作品の質を高めたと。

何年かおきに思い出したように眺めているんですが、作品の良さ…というか、ここが好き!な部分が全然見つからない😅

この時代のインテリアやドレスなんかは観るのは素敵♪でした。