kazu1961

輪舞のkazu1961のレビュー・感想・評価

輪舞(1950年製作の映画)
3.7
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-046 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋ロンドの如く、次々と繋がれていく恋模様をなんとも言えぬ、フランス作品らしいオシャレで退廃的な世界観で描いていく作品。原作となったアルトゥール・シュニッツラーが1900年に発表した同名の戯曲のこの発想が素晴らしかったんですね。

🖋ウィーンを舞台にシモ-ヌ・シニョレ演じる娼婦から始まり、娼婦の客となった兵士、その馴染みの小間使いに、小間使いの雇い主の若旦那、若旦那が惚れる美しい貴婦人とその夫の金持ち紳士、紳士が物にしようとたくらむ売り子の娘、売り子の娘が惚れこむ詩人、詩人と女優、女優と美男の伯爵、そして伯爵の最初に登場した娼婦というように、まさにロンドのごとく巡り廻る人々の恋愛模様をオシャレに描いています。

🖋A・マックスの洗練された語り口が素晴らしい。そして、1950年代のフランス映画のスター達がそれぞれの魅力を生かした配役は実に見事。そして滑らかなカメラの動きと、美しいセットがウィーンの退廃的な世界観を現出させています。

🖋1964年にロジェ・ヴァディム監督によって再映画化されました。

😊Story:(参考: allcinema )
娼婦シニョレは若い兵士(S・レジアニ)に本気になり、それを逃れた彼はS・シモンの小間使いの純血を奪い、その主人D・ジェランの色事師の小説家は彼女を弄んだ上に、上流夫人のD・ダリューをものにする。彼女の夫は色っぽくなった妻を誉めるが、彼にも秘め事の相手はあり、その売り子娘(O・ジョワイユ)を追い回す詩人のJ=L・バローの本命は女優(I・ミランダ)で、彼女が目下夢中なのはJ・フィリップの伯爵士官(その装飾的な制帽の似合うこと。まさに希代の美丈夫である)。その彼が散々、女優と遊蕩の挙句たどりついたは先の娼婦の部屋。泥酔から醒めた彼は女を天使にも喩え、その純潔をはかなくしたと思い込むのだが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『輪舞(1950)』
・原題 :『La Ronde』
・製作国 : フランス
・初公開 : 1950
・日本公開 : 1952/07/25
・上映時間 : 93分
・受賞 : ※※※
・監督 : マックス・オフュルス
・脚本 : マックス・オフュルス、ジャック・ナタンソン
・原作 : アルトゥル・シュニッツラー
・撮影 : クリスチャン・マトラ
・音楽 : オスカー・シュトラウス
・出演 : アントン・ウォルブルック、シモーヌ・シニョレ、セルジュ・レジアニ、シモーヌ・シモン、ダニエル・ジェラン、ダニエル・ダリュー

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
アルトゥール・シュニッツラーの戯曲『ラ・ロンド』の映画化一九五〇年作品。監督者マックス・オフュルス(在米時代「未知の女からの手紙」や「風雲児」あり)と「赤針嶽」のジャック・ナタンソンが協同脚色した。尚オフュルス監督には最近作「快楽」がある。撮影は「青髭」のクリスチャン・マトラ、音楽はオスカー・シュトラウスの担当である。登場人物が一人づつ順ぐりに組合さる題材の性質上、俳優はトップランクのスタアが揃えられている。即ち「老兵は死なず」のアントン・ウォルブルック、「宝石館」のシモーヌ・シニョレ、「処女オリヴィア」のシモーヌ・シモン、「五本の指」のダニエル・ダリュー、「乙女の星」のオデット・ジョアイユー、「鉄格子の彼方」のイザ・ミランダ、「二百万人還る」のセルジュ・レジアニ、「狂恋」のダニエル・ジェラン、「快傑ゲクラン」のフェルナン・グラヴェ、「天井桟敷の人々」のジャン・ルイ・バロー、「愛人ジュリエット」のジェラール・フィリップである。
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