チッコーネ

骨までしゃぶるのチッコーネのレビュー・感想・評価

骨までしゃぶる(1966年製作の映画)
3.7
明治時代の遊郭もの(洲崎)で、製作は60年代後半。ゆえにカラリとした作風だが、編集/演出は悪ノリ一歩手前に踏みとどまり、品格を残す(エログロ濃度も極めて低め)。
主演の桜町弘子は冒頭の色気ない田舎娘から、しっとりとした色香を醸すいっぱしの遊女までを無理なく演じ分け、脇に配された先輩女郎たちも思い詰めた名演を披露。三原葉子サマはお歯黒因業ババァ役でドスを効かせる。
見せ場となるラブシーンでは肌の露出に走らず、クローズアップを駆使した大胆な構図を採用。ヨーロッパ映画のような迫力が加味されていた。