このレビューはネタバレを含みます
「私はゲイだ。」主人公の父親が、本当の愛に気づいたのは、75歳の時だった。
過去を遡り、母親と父親が本当に愛し合っていなかったことが、回想シーンで描かれている。
感受性が高すぎる主人公は、当時子供ながらに、両親の愛のすれ違いを感じていて、結局なにもかもうまくいかないんじゃないって思ってしまっていた。「一緒にいても、別れることはできる」という主人公の発言が物語っている。
感受性が高すぎる主人公は、父に共感しすぎて、父の死後、うまく前向きになれないが、自分の人生を生きることをしはじめて、少しづつ変わっていく。38歳の男性のお話。
本当に小さな心の動きを、これほどまでに鮮やかに表現している繊細な映画はないと思う。映画ならではの、間の取り方。
この映画が、2010年に公開されていたというのが驚き。マイクミルズ監督、すごすぎる。感受性が素晴らしすぎる。