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イリュージョニストのjnkのレビュー・感想・評価

イリュージョニスト(2010年製作の映画)
4.5
手品を題材にした作品じゃなくても映画がマジックだと言われることが多いのはエンターテイメントの構造が似てるからだと思う。
嘘の話だと知ってるのにビジュアルに引き込まれていって、よくわからないけど感動してしまう。
この映画のオープニングはこれが映画であることを強調する始まり方で、その後に手品の舞台裏を散々映す。
それでもいつのまにか魔法のような時間が流れ、種明かしされても見終わった後に心に引っかかりを残す作りはイリュージョンとしか言いようがない。
イリュージョンには種がある。
アニメにはそれが全部映ってる。
話だけだとドベタな物語をこうやって見せる仕掛けは全シーンに細かく仕込まれていた。
それを見ているだけで感動が押し寄せるのは映画的だし、映画人でありマジシャンでもあるジャックタチへの敬意の示し方として完璧。
ジャックタチがなんなのかよく知らなくても、愛がなければ成立しない作品を見ていることが実感できる。
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