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カラマリ・ユニオンのleylaのレビュー・感想・評価

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)
3.6
荒削りな分、まだ20代の監督の社会への怒りとパワーを感じました。ものすごくシュールでナンセンスで意味不明。寝落ちすること3回🤣

労働階級の街に住む15人のフランク(みな同じ名前)が、今の生活に嫌気がさし、富裕層の住むエイラという反対側の街を目指し旅立つ。

電車を勝手に乗り回すわ、マンホールから出てくるわ、意味もなくひとりずつ死んでいくわ、とにかく行動がハチャメチャ。ワケわからん。

最後に残るのは数人。地図上の直線距離だとせいぜい5キロぐらいの街なのに、たどり着くのは困難極まりない。労働階級からはどうせ脱出できないのだという諦めや皮肉が描かれているブラックコメディ。

このテーマはカウリスマキがずっと描いてきたもの。それはこの頃から同じ。

脚本なしで撮ったのだそうで、ノリでいろいろやっちゃったぽい。映像はモノクロでカッコいいです。

バンドで歌うスタンドバイミーが貧相でウケた!

カウリスマキの原点を知るにはよいと思います。
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