かなり頭の固い政治スリラーでしたが、なかなか面白かったです。
最初は「静かだなあ」「政治界隈は頭が痛いなあ」と微妙な感じでしたが、観てるとだんだん怖くなってきて…
主人公(名前、出てこなかったんですね…)が、元英国首相ラングの自叙伝の代理執筆を依頼されるところから始まるお話。
基本的に主人公視点で進んでいくので、一番最初はもちろん私たちも主人公も何も知らない状態。
そこから徐々に主人公が、隠されていた真実を知ってしまった時は一緒にドキドキしたし、その過程で命の危機に脅かされた時はハラハラもしました。
なのでこの映画で一番大事なのって「いかに主人公の気持ちになれるか」だと思いました。
(そこらへん『ゴーストライター』って作品自体にも上手くかかっててすごいなぁと。)
それに関してはユアン・マクレガーとピアース・ブロスナンは素晴らしい!(ひいき目アリ)
ユアンは突っ込みすぎず、でも興味心は隠せない感じの、大衆心理?をよく表した人間だったと思います。
見ちゃいけない!って分かってても見ちゃうのが人間。とても共感できました(笑)
そして元英国首相役のピアースの存在感…!
私の中の永遠のジェームズ・ボンドでありますが、その後のキャリアでもこうして渋さ全開、知的で(でも浮名を流しそうな)人の上に立つ!みたいな揺るぎない印象は素晴らしい…
この2人がいなかったら、衝撃の真相も衝撃じゃなかっただろうなぁ。
ロマン・ポランスキー監督の作品って私まだあんまり観てないんですけど、個人的には最初に観た作品でちょっとあまり良くない印象があって(笑)
でも今作はよかったー。
まだどこらへんが「ポランスキー節」なのかは掴めてないけど、きっと彼にしかできない演出があるんだろう… 勉強勉強…