tristana

ダメージのtristanaのレビュー・感想・評価

ダメージ(1992年製作の映画)
5.0
確実に盛ってる自殺した兄のエピソードを携えて、関わり合ったら終わり感を登場シーンから全力で醸し出してくるビノシュ。その母親から秘書、運転手、達観した娘(食事中もヘッドフォンの彼氏、知恵遅れ?)、肝心の相手以外は全員が勘づいている関係。ライオンのキーホルダー(危険物は検査済み)挿しっぱなしで階段の吹き抜けから転落した息子を全裸で介抱するジェレミーアイアンズ、怒りのあまり自分の顔を殴るミランダリチャードソンも仕方がない。すべてを失って逃げ出したポルトガルかどこかの隠遁生活、がらんとした部屋には引き延ばした愛人と息子の写真。最後までとことん頭の悪い話で嬉しい。最中に息子が入ってくるシーンをたっぷり尺を取ってまともに撮るのもバカみたいで好感。両手を広げたまま抱かれるビノシュに柔道の試合のような濡れ場、ところどころやり過ぎで最高。あのビノシュの反応、自分のせいで人が死ぬの4人目くらいか?家族と同僚を守るため辞表を提出します?
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