常木さおり

ベティ・ブルー 愛と激情の日々の常木さおりのレビュー・感想・評価

3.8
ジャケか素敵だからって
軽い気持ちで観るものではない。
覚悟せよ。

私は2回目以降は
真夏のかったるい
昼下がりから夕焼け前の辺りから
観始めて、少しばかりの
涼しい風が吹いて
青みがかった空にいちばん星が
顔を出す頃に観終わるようにしている。
そして外の風に吹かれ、
気持ちを整理しよう。


全身全霊、本能の赴くまま、
彼を愛すること以外を
人生とみなさないベティ。
気に入らないことがあると
躊躇いもなく部屋の物を
ポイポイ窓から放り出す。
天真爛漫、自由奔放。
一途な愛と言えば作品として
成り立つけれど、
身近に居たら出来る限り
関わりたくない恋愛体質な女の子。

日本でリメイクするとしたら
(して欲しくないけど)
水原希子、coccoあたりになるのかな。

全てがうまくいくようにも
見えたけれど、2人に悲劇が訪れる。


楽しい嬉しいの本能剥き出しは
分かるけれども、
それとかけ離れるとなると
更に感情のコントロールが
効かなくなる。
狂気にも似た感情に
支配されたベティ。

初めての方は
心して観るべし。
メンヘラの一言だけで
片付けるには納得がいかない。


私はいつも、ゾルクの
コーヒーをカフェオレボウルに
注いで飲むシーンが好き。
それを観たいがために
本作を観ると言っても
言い過ぎではない。