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キングコングのnori007のレビュー・感想・評価

キングコング(1976年製作の映画)
4.0
70年代の特撮とは思えないクオリティ。髑髏島のロケーションでは広大なスケールと原住民の数の多さ。それと高くそびえる壁とゲート。めちゃくちゃ金もかかっているしクオリティも超高い。

コングの手のひらなどは実物大なのだが、ちゃんと握ったり出来て手だけの演技も出来ている。巨大タンカーも登場させてコングを運ぶというのもかなりのスケールだ。

NYの町並みもコングお披露目の会場や破壊される列車など、人もセットもやたらとハイクオリティ。日本特撮だと大体スタジオ撮影とミニチュアでやってしまうところ、かなり大掛かりな実物大でやっているところがすごい。やはりハリウッド映画は全く違うな。

ラストはコングがNYで大暴れすることになるのだが、徐々にコング側に感情移入してきてしまうところがまたうまい。思わず涙なしには見られない。

注目なのはジョン・ローンが召使い役で登場しマッサージをしているが、かなり邪険に扱われている。まあこの当時は差別バリバリの時代だったからな。キングコング事態も黒人奴隷のメタファーでもあるのだ。

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2018/05/10 21:45
4.0
『キングコング対ゴジラ』(1962)は特撮としてはとてもいい出来であった。そこから14年後の今作は、もはや特撮らしさはまったくない。むしろすごくリアリティがありさすがハリウッドのクオリティといったところか。
コングは気ぐるみ感がまったくないし、実物のセットとミニチュアが見分けつかないくらいの作り込み。今から42年前の作品とは思えないくらいのハイクオリティだと思う。
監督は「タワーリング・インフェルノ」のジョン・ギラーミン。音楽は「007シリーズ」のジョン・バリー。主演女優ジェシカ・ラングはとても美しい。とかなり最強の布陣である。
初代コングはエンパイヤステートビルに登ったが、今作ではワールドトレードセンタービル。そう911テロの標的となったビルである。コングを狙うのは複葉機からヘリコプターでベトコン用のガトリングガンに変わっている。
最後のシーンでは、思わず泣けてしまう。かなりの名作と思う。
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