おにぎり

Vフォー・ヴェンデッタのおにぎりのレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
3.7
この作品は、ガイフォークス事件を知っていることが大前提です。本国英国では極めて知名度が高いこの事件ですが、日本人にはほとんど馴染みがなく、あの仮面についてもアノニマスの事件で知ったと言う人が大多数ではないでしょうか。
しかしそこさえクリアしていれば、作品に込められた強い政治的メッセージや社会的意思決定の理念は確実に伝わると思います。

例えば、日本で言う坂本龍馬の逸話のようなもの。日本人のほとんどが知っていて、彼に心酔する人は大勢いますが、外国人であの暗殺の場面を映画で観て、なぜ彼が殺されたのか理解できる人は、よっぽど日本に通じている一握りだと思います。

観ていくに連れ、Vの優美な剣さばきや上品な振る舞いはもちろん、終始仮面であるにも関わらず、表情や心情を感じさせる演出が素晴らしい。文語調の話し方さえも愛おしく感じてくるのは私だけではないと思います。

絶対的権力者にただひとり弓を引き、拷問にも屈しなかった信念の人ガイフォークス。彼に敬意と憧れを持って、華麗に近未来に蘇らせた象徴的作品と言えるでしょう。

※英語の砕けた言い方で、男性を「guy」ガイと呼びますが、語源はまさしくガイフォークスその人からきている事を知り、改めて彼が英国民にいかに愛されているかを知りました。