くぼみちゃん

Vフォー・ヴェンデッタのくぼみちゃんのレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
3.9
正義の反対が悪であると限らないのと同様に、悪の反対に立ち向かう理由は正義で無ければならないことも無いのだと考えます。
絶対的に正しいという事は無いのなら、自分の信じる理念の下に、たとえ復讐という手段であっても、そういうった形で悪や無秩序、弾圧、独裁国家、非人道的実験、つまり自由を侵す存在を制裁することが出来るなら、それを真実と言って良いのだろう。

劇中に出てくるVのセリフ一言一言に重みがあり、説得力がある。
そして、闇の中に煌々と燃える赤の使い方が効果的で印象にのこる。

その中でも役者陣の演技は特に光ってたなぁ。強く儚くそして美しいナタリーの開演。頭を刈り上げる迫真の役者魂には心を打たれたなぁ。もちろんVを声と立ち回りだけで演じ切ったヒューゴの活躍とそのアクションを支えるウォシャウスキー兄弟の演出あってなのだろう。