たけちゃん

Vフォー・ヴェンデッタのたけちゃんのレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
4.2
忘れるな、忘れるな、11月5日の火薬陰謀事件を!


ジェームズ・マクティーグ監督 2005年製作
脚本ラナ&リリー・ウォシャウスキー
主演ナタリー・ポートマン


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」

本日、11月5日は「ガイ・フォークス・デー」です。
知ってます?ガイ・フォークス。僕はこの映画を観るまで、知りませんでした……( ¯−¯ )フッ



1605年、イングランド王ジェームズの圧政とカトリック教徒への弾圧に対して、国王や議員を暗殺しようと、国会開院式に合わせて国会議事堂に爆薬を仕掛けました(火薬陰謀事件)。残念ながら、事件は未然に発覚し、首謀者のロバート・ケイツビーや仲間は捕まり、酷い拷問を受けた後に、処刑されました。そのメンバーの1人が「ガイ・フォークス」です。

イギリスでは今もこの日を「ガイ・フォークスデー」として、ガイ・フォークスの人形を燃やし、花火を上げて祝うのだそうです。そんなガイ・フォークスにちなんだコミック原作の映画がこの「V フォー ヴェンデッタ」なんです。←ベンキョウニナリマシタ




では、映画のレビューです(๑•̀ •́)و✧


おーっ、面白かった!
公開当時に観た時は、あまり面白さが分からなかったんだよね。政治色が強いでしょ?
でも、今、観ると面白いのが分かる!


脚本はウォシャウスキー兄弟です……。
あれっ、いつの間にか、姉妹になってる……。
でも、やっぱりさすがですね。
早く「クラウド・アトラス」も観なきゃ!




オープニングは、そのガイ・フォークスの火薬陰謀事件から始まります。知らないとキョトンとなりますので、要注意!
レビュー冒頭の概要を読んでね。


映画は400年後のイギリスが舞台。
再び世界大戦が起こり、完全な独裁政権下に置かれた近未来世界です。
夜間外出禁止令が出され、自由な行動は制限されている。
街は一般人を取り締まる組織が徘徊する。



いやぁ、仮面の男V、カッコイイわぁ\(^o^)/

なぜ、彼は自らを「V」と呼ぶのか?
その動機は何か?
なぜ、復讐するのか?
なぜ、仮面を被るのか……


タイトルの「VENDETTA」というのは「血の復讐」を意味します。そう、これは復讐と革命の映画なんですよ。実に壮大だ!


壁に貼ってあるプロパガンダスローガン

Strength through UNITY
UNITY through FAITH
(忠誠による団結を!)

こうした独裁国家の姿に見覚えがあるね……。





主人公イヴィー・ハモンド役はナタリー・ポートマン
スターウォーズ・エピソードIIIの翌年に出演しました!コスプレも辞さない役者魂が素晴らしい。
髪を丸刈りにされ、獄中にいる姿は、ナチスの強制収容所そのもの。
一見、荒唐無稽なストーリーなのに、彼女の迫真の演技が作品にリアリティを与えていました!


仮面の男Vはヒューゴ・ウィービング
映画の全てを仮面の元で演じます。顔が命であるのに、1度も顔を見せません!素晴らしい。

「巌窟王」をイヴィーと一緒に観るんだけど、この「巌窟王」こそが彼の内面を写す鍵だね。
巌窟王、別名、モンテ・クリスト伯は、無実の罪で監獄に送られ、脱走後富を得、自分を陥れた者に復讐を果たすストーリー。なるほどな!



ラストは「ガイ・フォークス・デー」にちなみ、「ガイ・フォークス」が燃やされ、壮大な花火が打ち上がる!素晴らしいエンディングでした\(^o^)/




さてさて、音ネタ💩ウンチクンです。
この映画も音楽が効果的に使われた作品でした!


なんと言っても、音楽の主役はチャイコフスキー!

Vの最初の登場場面では、チャイコフスキーの「1812年」の序曲に乗って、破壊行為が行われる。なんて劇画的!

そして、ラストも同様に国会議事堂が破壊されます!こんなにも素晴らしいクラシックの使い方、なかなかお目にかかりません。


イヴィーがVの家で目覚めた時流れるのは「イパネマの娘」ですね。

劇中、Vとの別れの場面で印象的に流れるのがキャット・パワーの「アイ・ファウンド・ア・リーズン」です。
キャット・パワーって知りませんでした。アメリカのシンゴーソングライターですが、ハスキーで魅力的な声の持ち主でした。


そして、エンドロールで流れるのがローリング・ストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」です。これですよ、これ。カッコイイ~\(^o^)/



というガイ・フォークスデーのこの日、革命に思いを馳せ、この作品を観るのも一興ですよ(。・ω・。)ゞビシッ!!