ガブXスカイウォーカー

さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.4
俺は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』、『スーパーマンⅡ 冒険編』、『スターウォーズ 帝国の逆襲』、『スタートレックII カーンの逆襲』、『エイリアン2』、『バットマン リターンズ』などなど、けっこう2作目って好きだし、シリーズ最高傑作も多いと思うのだが、今作『さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-』は1作目『銀河鉄道999』があまりにパーフェクトだったため蛇足と言わざるを得ない。
だって前作で死んだ女王プロメシュームは復活するし、新キャラ、黒騎士ファウストは設定もビジュアルも『スターウォーズ』のダースベイダーそのまんま。車掌さんは帽子と制服の下を明かしたけど透明と言うだけでなんなのかよくわからない。東海林修の音楽もパッとしない。
なにより前作で感動的に別れた鉄郎とメーテルを再会させ、また別れさせるのは頂けない。
だが、この鉄郎とメーテルの再会と繰り返される別れを絶賛する声もよく聞く。永遠に結ばれない愛が観客たちの心を揺さぶるのだ。
また廃墟と化したメガロポリスの機械化人と生身の人間による血みどろの戦いや崩れ去る線路から飛び立つ999号、戦いの中で誰かのために自らを犠牲として散っていく登場人物たちなど名場面も多い。ラストの城達也のナレーションと主題歌「SAYONARA」はひたすら涙を誘う。
それゆえか、本作を松本零士アニメの最高傑作と評する者も少なくない。俺には合わなかったけど、本作もまたかつて少年少女だった大人たちの胸の中を永遠に走り続ける作品なのであろう。