大義と愛情と親友が欲しかった。
本作はノーベル賞を受賞する一人の数学者が自らと向き合い続けた軌跡である。
数学は約束事の学問である。だから、数学者の主人公は絶対的なものが欲しかったんじゃないかな。
誰だってさ、世界を救うヒーローになりたいし、可愛いままの子供に愛されたいし、ずっと変わらない親友が欲しいじゃない。
でも、実際は普通に会社に行く毎日で、徐々に憎たらしくなる子供がいて、小さい頃から知っているけど、最近は連絡していない友達が増えていくだけ。
でも、みんな生きている。
主人公は誰よりも素直に望んだだけなんだと思う。だからこそ、ビューティフル・マインド。
綺麗な作品でした。