かずま

ビューティフル・マインドのかずまのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.1
その選択は"愛"か"恐怖"か。


実は観てなかったよアカデミー賞シリーズ。
ハッと思いついてパッと観たため、事前情報は一切無しの観賞🎬

それが良かった。

私も経済学部の端くれ、ジョンナッシュという数学者の名前の認知あり。
そして2015年の死亡事故の際にニュースで取り上げられていたことも、まだ日の浅い記憶です。

その天才数学者の半生を描いた映画であり、ヒューマンドラマをしかと見届ける準備をしていたのですが、彼の直面する"ある病気"に起因するホラー/サスペンス要素が、観る側のマインドを狂わせます。

"もし君にとって、一番大事なもの、大切なものが、消えたのでも死んだのでもなく、最初から無かったとしたら、どんな苦しみだと思う"

この言葉が出た時には、薄暗い部屋で「明日から仕事じゃな」という自分のリアルにすら、とんでもない不安が押し寄せるわけです。

そんな天才の直面する苦悩に対する、妻の愛のあり方。
「博士の彼女のセオリー」に通ずる天才×病魔×愛ですが、やはり愛ある女性の信念はなによりも強しだな、と。


一連の葛藤と選択に、鬱病を乗り越えたジムキャリーの講演の中で私の好きな言葉がチラつきました。
(といいつつ、うろ覚え)

「みなさんには愛か恐怖か、2つの選択肢があります。信念を持ち、愛を選ぶんです。」


万物に通ずる数学理論を世に出したかっジョンナッシュ。
そんな彼がこれ以上ない発信の場であるノーベル賞授賞式で語ったのは理論で語れない"愛"


「やっぱ愛だね。そう思う信念だね。」
彼女のできない男子にすらそう思わせてくれる、良作でした。

p.s ロンハワード監督作品相性が安定して良い...
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