ぎー

ビューティフル・マインドのぎーのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.5
ジョン・ナッシュの半生を描いた作品。著名人の半生を描いた映画は沢山あるけど、現代人を主役とした作品では圧倒的名作。統合失調症との闘いを描いた作品であるとともに、どこかで悩んでいる全ての人を応援する作品。全体的に落ち着いているけど、この作品ほど何かに悩んだり壁にぶち当たったりしている人を勇気付ける作品はきっと過去にも未来にもない。自分は少なくとも統合失調症ではない。でも、人は誰しも精神的な安定を求める。次元は違うかもしれないけど、極力自分が安心するシナリオを受け入れようとする。彼はあらゆる苦難を乗り越えて現実に立ち向かい、受け入れた。「人生に確かなことなんてない。それだけが、確かなことなんだ。」こんなにも全ての人にエールを送る作品なんてないと思う。ナッシュを熱演したラッセル・クロウの演技は凄まじかった。スパイの監督官であるパーチャーが、大学院時代の親友であるチャールズが、全くの幻覚であったという脚本は衝撃的。ナッシュは間違いなく天才。でも、彼が人類に貢献できたのは彼だけの力で無いことは間違いない。現実を受け入れてくれた周囲の友人、そして、どんなに辛い時も彼を支え続けた妻アリシアの存在があってこそ。どんなに深刻な病でも打ち勝つことのできる人間の可能性を感じるとともに、周囲の人との友情、愛情の大切さを心の底から感じる作品。
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