【一言で言うと】
「耳腔に響く“不安”」
[あらすじ]
幻覚に苛まれるピーター・ウィンターは、色褪せた忌まわしい過去から生まれ故郷に帰ってくる。だが、娘のニコールは彼の手の届かぬ所にかくまわれていた。娘の居場所を探し求めたものの、彼を取り巻く世界は次第に狂気を帯びてゆく。そして彼の行く後には、幼女の死体が転がっていた...。
軋み、犇き、撹乱させしーーー。
正直言って面白くはなかったけど、こういう観ていて不安な気持ちに苛まれる映画は個人的にも結構好きだったりする😙
にしても『アングスト』といい、知られざるカルト的作品をリバイバル上映してくださる配給会社アンプラグド様には大変感謝しております😌🙏...
とにかく統合失調症を患っている人が見る世界ってこんな感じなんだな…ってのが主観的かつリアルに描かれていて、観てるこっちも思わず顔を歪めてしまうほど。
子供の泣き声に叫び声、ラジオから聞こえてくる罵倒、それに雑音まがいの“幻聴”...こんなものを毎日聞かされてると思うと本当に気が狂いそうになりますよね😰
それに主人公ピーターを演じたピーター・グリーンの役柄の憑依具合いも凄まじかったですし、目付きからしてもう只者じゃない感が半端ないんだよなぁ(・・;)…。
特に頭皮と爪を刃物で抉るシーンは実際にやってるかと思っちゃうくらい本当に怖かったです😱
ていうか痛ってぇよ😫...俺ああいうリアルに想像できる痛いシーンマジで苦手なんですよね〜(^◇^;)...
とりあえずストーリーにのめり込むほどの面白さは感じませんでしたが、全体を覆い尽くす不穏な演出に世界観、それに終始意味不明な主人公の行動に一種のホラー的気味の悪さを感じさせる“破壊力”が今作には内包されていましたね🤔
低予算ながらも当時ではセンセーショナルだったであろう擬似体験型の演出だったり、一歩道を踏み外せばチープなホームビデオに変身しそうなストーリー展開も謎と狂気を孕みつつ、最後は切ない結末を迎えるあの描き方。
“脳裏に残る”映画としてはかなり秀逸な作品だったのでは思います...
それにしても『アングスト』といい、食べ物が異様に汚く見えるのは何故なんだろうか😅...