クリーム

クリーン、シェーブンのクリームのレビュー・感想・評価

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)
4.1
久しぶりに凄い作品を観てしまった。これは、統合失調症の人の心理に迫る映画。言葉として聞き取れるか取れないかぐらいのノイズが常に聞こえ、たまに男の声で幻聴が聞こえる。挙動不審で、暴力的な主人公ピーターの行動を観る側が一緒に擬似体験する様な感じで、一部、強烈な描写もあるけど、物語もちゃんとあります。衝撃だけで終わらせない良い映画だと思いました。ただ、かなり痛いので、苦手な人は要注意です。




ネタバレ↓




ピーターは統合失調症を患っていて、施設を出所後、里子に出された娘を探すため故郷に戻る。自身の頭の中には受信機が、爪の間には発信器が埋め込まれていると信じ、車の窓ガラスやミラーも監視を防ぐために、全て割っている。
娘を探す彼が、辿った道筋に連続少女殺人事件が起きて、刑事は彼を疑い、追いかけます。
彼は狂っていて危険な人間なのか?違うのか?をかなりラストまで曖昧にしているので、サイコパスな狂気を感じドキドキしながらの視聴でした。インパクト大で、強烈な異常行動。 頭の受信機を取るためにハサミで頭皮を切ったり、送信機を取り出す為に爪を剥がしたりと、何か擬似体験してる中でそれらのシーンが流れるので、ホントに痛いのまで体験してるみたいな錯覚になります。結構キツかったです。
娘ニコールと会ってからストーリーが展開して行きます。娘を連れ出し海辺で過ごします。そして「俺の頭の中には受信機が、指には送信機が埋め込まれているんだ」と話ます。 里親の女性には全く懐かなかったのに、初めて会った父親に心を開く娘。ニコールが拒絶しなくて良かったと思っていると、刑事が現れます。ピーターがトランクからプレゼントのクマのぬいぐるみを出そうとした所を、銃と勘違いされて射殺されてしまいます。娘の前で…。悲しい結末なのですが、最後に娘が車の無線機を手に取り、「ハロー、パパそこにいますか?」と問い掛け続けるシーンで終わります。父親の受信機に繋がればと言う願いですよね。 悲しいけど、一瞬で心が通じた親子、ニコールには父の病気は、関係なかった。刑事も本当に銃なら危険です。仕方がなかったのか
も知れません。難しいですよね。
奇抜な異常行動だけではなく、ストーリーが秀逸で、統合失調症と言う病を考えさせられる凄い映画だなぁと思いました。観る事が出来て良かったです。