ミュージカル映画に深い意味や展開を求めるのは野暮とはいえ、それにしても中身がない作品。唐突に始まるオープニングのシークエンスは~唐突さも相まって~なかなかよかったが。
とにかくアンナ・カリーナを観るための約90分。黒眼鏡姿が可愛く、眼鏡を外しても可愛く、“老け顔”のせいか時おりオバサンに見えて仕方がないがそれもまたよく、ハイソックスや赤マフラーなど着こなしもまたよろしく。
でもどこか彼女を「撮り切れていない」、もったいない感じがするのもまた事実。
あとは音楽よし、そして出番は少ないがマリアンヌ・フェイスフル(特に最初の登場の物言わぬマリアンヌ)麗し。もったいぶらない終わり方も潔し。