れれれざうるす

苺とチョコレートのれれれざうるすのレビュー・感想・評価

苺とチョコレート(1993年製作の映画)
3.5
93年キューバ映画。恋人が別の男と結婚して落ち込むダビドはカフェでチョコアイスを食べる。そこに苺アイスを食べる男ディエゴが現れ家に招かれる。しかしゲイの彼を反革命者だと疑い彼の身辺を探ろうとするのだが、ディエゴの芸術家な部分と人一倍愛国心があるのを知っていき…。

【苺を食べる=ゲイ】らしい。
今はましになったけどこの時代のキューバでは同性愛者への偏見がかなり根付いていたとか。同性愛者迫害とか起きまくり。
そんな時代でゲイを隠さずに生きているディエゴは当然反社会的と思われる。展示会に出させてもらうことすら出来ない。
それに対してダビドはかなり共産主義。ディエゴに「なぜ幼少期に治療をしなかったのか?」と問う始末…。あぁやめて…。
「君は女が好き。僕は男が好き。ただそれだけで同じだよ(台詞曖昧)」と答えるディエゴ。ほんとにただそれだけなのに…!

ディエゴのダビドへの想いがあまりにも切ない。家に来るダビドを見て嬉しそうに微笑む彼の表情には胸が苦しくなる!絶対にノンケのダビドへ迫ったりはしない。だからこそのラストの切なさったら・・・。
この気持ちどこかで味わったことがあるなぁ…って思って「蜘蛛女のキス」が頭に浮かんだ。あちらも舞台は南米。片方がゲイで片方がノンケ。
ただのホモが絡むような映画ではなく、閉塞された時代背景を描ききってるところが素晴らしい。恋愛映画ではなく友情映画だった。(ただただホモが絡むだけの映画も好きなんだけどね!笑)

そういやキューバが舞台のダンス映画「ダンシングハバナ」では、音楽やダンスは禁じられていたけどキューバってどこまで抑圧された国だったの…!!そういうの大好きなんでもっとキューバが舞台の映画を製作してほしいな〜。