ハレルヤ

昼下りの情事のハレルヤのレビュー・感想・評価

昼下りの情事(1957年製作の映画)
3.9
BSプレミアムシネマにて初鑑賞。
私立探偵の娘で音大に通う主人公のアリアーヌ。父の調査資料を見たことから色々あって、富豪のフラナガンと知り合う。相手はプレイボーイ。自分は初恋。2人の恋愛模様を描くお洒落なラブコメディ。

正直物語自体はそれほど大したことはありません。少女マンガにありそうなベタベタな感じ。そんな物語でもオードリー・ヘプバーンの魅力が加わると、劇的に見応え抜群な映画になるから不思議。笑

それほどオードリーの存在が大きい作品。彼女じゃないアリアーヌは、ちょっと想像つかないかも。よっぽどの女優じゃないとこの役は務まらないでしょう。

相手であるフラナガン役のゲイリー・クーパーもオードリーとかなり歳の差が離れていても違和感を感じさせない富豪のプレイボーイらしさが表れていましたね。

そして何と言ってもビリー・ワイルダー監督。彼ならではの見せ方の巧さが随所で光り、ただのよくあるラブコメに収まらない仕上がりになっていたと思います。

フラナガンのお抱え楽団も然り気無く面白かったし、隣の部屋のワンちゃんがいつもちょっと可哀想な目にあうのも良い演出。笑いもしっかり含めているので、楽しんで鑑賞できました。

ラストシーンも爽快感のある名シーン。後味もスッキリさせてくれます。ただこの映画邦題でだいぶ損している気が。

同じビリー・ワイルダー監督作の「情婦」にも言えますが、エロいシーンは皆無に等しいのに、邦題のせいで変な目で見られて鑑賞を避けられるのは勿体無さ過ぎる気がします。かなり魅力が詰まった作品なだけに余計にそれを感じますね。
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