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NINEのchaooonのレビュー・感想・評価

NINE(2009年製作の映画)
4.3
フェリーニの『8 1/2』を舞台化したミュージカル、の更に映画化🎬
去年11月に城田優主演の舞台版『NINE』観劇したので、合わせて再鑑賞・レビュー再投稿🎶

妻、愛人、母親、ミューズ、女優、娼婦…💖
新作に行き詰まった映画監督グイドを取り巻く美しい女性たちの饗宴🎶
こっちは何ってとにかくキャストが豪華✨✨
一人一人が主演を張れる俳優人ばかり✨✨✨
厳選に厳選を重ねたオーディションもあったとか🤭

その中心に立つグイドは、監督も共演者も絶賛の孤高の存在ダニエル・デイ・ルイスってところがまたそそる🤤
特に普段からダニエル・デイ・ルイスが凄い好きってわけじゃないけど、映画を観てる間は彼の色香にドップリ溺れさせられる、なんとも魔法みたいな魅力を放つ俳優さんなのよね☺️
美声を操る歌声も披露🎶
劇中の舞台の構想スケッチは実際にダニエルが描いたとか!どんだけ多才なの!?

そして『シカゴ』も見事に映画化した、ロブ・マーシャル監督の創り上げる華やかなショーの数々🎶✨

何年か前に観た所見時は、ミュージカルシーンや俳優陣の豪華さにクラクラしつつも、いまいちグイドという人間に共感できず、総合的には物足りなさを実は感じてしまったけど・・・改めて観たら最高過ぎた😍
『8 1/2』と舞台版のトライアングル鑑賞が功を奏したかも✨
配信で観てたけどメイキング観たさにBlu-ray買っちゃった🤤

初見時は、ケイト・ハドソンのキャッチーな①”Cinema Italiano♬”が1番好きだったけど、今見ると②”Be Italian♬”が1番好きかも😍
ファーギーかっこいいなぁ💕💕
パワフルでセクシーなイスを使ったダンスが好きだという気付き🤤💕
シカゴみあるよね💕
砂で覆われたセットも、ダンサーたちの淫らなダンスも、砂を散らしながらタンバリン振ったり、砂を蹴り上げたりする振付もいいよね〜😍

あと、マリオン・コティヤールがラストに自らを曝け出す歌③”Take It All♬”も最高に好き😍

①③は映画用に舞台版の作詞・作曲も手掛けたモーリー・イェストンが新たに書き下ろした新曲🎶
ケイト・ハドソンのVOGUEの記者・ステファニー役自体も映画オリジナルの役。
別の役でオーディションを受けていたケイトの歌とダンスのレベルが素晴らしかったため、新たに役とナンバーを作ったとか🎶
ケイトってホント魅力的だもんね😍

ジュディ・デンチの衣装係リリーの役は、舞台版だと女性プロデューサーという立ち位置だけど、今作映画では60年代を舞台にしているので、プロデューサーは時代考証に合わないので、変更になってるとか✨
ストーリー的にも映画の方がスリムだし、長年グイドをサポートして信頼を置かれるポジションとしてスマートだと思った❣️
最近だと『Cats』のオールド・デュトロノミーが記憶に新しいけど、過去にはウエスト・エンドで『キャバレー 』や『リトル・ナイト・オブ・ミュージック』の主演をやるほどのベテランミュージカルスター🎶
彼女の歌はとても味わいがあって素敵でした〜♬

欲を言えばニコールのド派手な見せ場があるかと思ったけど、彼女は象徴的なミューズだから、現実でも妄想の世界でも、サラッと風のように訪れて、しっとりと去っていく♬
ニコールは学生の時、一番好きだった女優なのでただただその美しさにうっとりするばかり😍
オファーがあったのは妊娠中で、撮影は出産後すぐと言うからびっくり!!
あのプロポーションで!?

そして今現在のナンバーワン好き女優様ペネロペ💖
セクシーにも程がある🤤😍😋🥰
あのロープを巧みに操るセクシーナンバーはやばいですね💕
Wikiにグイド役はハビエル・バルデムも候補になってたって書いてあったけど、また更に夫婦でイチャイチャ共演作を作る可能性もあったのか🤤💕
観たかったきもするけど、ハビはゴツすぎるからダニエルで正解だ🤣

『8 1/2』→『NINE』でより強調されてるのが大人になりきれない男グイドの存在。
世に名高い映画監督という地位や名声を手に入れても、幼少期の原体験を引きずってどこか女性に甘え依存している。
あらゆる女性と、あらゆる愛の形で繋がりを求める。
でも結局は利己的な愛の形で、誰も繋ぎ止めることが出来ず、崩壊を迎える。

その辺『8 1/2』よりもストーリーが分かりやすくて、共感はしやすい。
ラストの着地も一度転落した末の、前向きな光が指す感じがキレイなまとまりとなってて、より現実的で、爽やかな気分で終われるかな✨
不毛な関係から解き放たれて、妻がまた自分の道を歩むエンディングも同じ女性として嬉しい終わり✨✨

『8 1/2』が「人生は祭り」なら、こっちは「人生はショー」って感じかな🎶
あの剥き出しのセットの階段に美女たち並ぶ姿はフォリーズを彷彿とさせる✨
OPは黒のドレス、EDが白のドレスで統一されてるのも美しいなぁ〜💕💕
エンディングがまたオシャレ〜✨✨✨✨




 〜 ♬ 〜 ♬ 〜 ♬ 〜 ♬ 〜 ♬ 〜





ここからは長〜い余談

去年の11月に日本初演となる翻訳ミュージカル舞台を観てきました🎶
https://www.umegei.com/nine2020/

主演は城田優❣️
日本語版ってことではあるけど、一部のセリフや歌曲を英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語他言語で表現するという国内では珍しい試み🎶

他言語を巧みに操るキャストも、スペインとのハーフである城田君含め、ハーフや帰国子女の面々で、本番仕込みの方々ばかり❣️
多国籍感溢れる不思議な雰囲気だったなぁ✨✨

舞台上に透明の幕が下がっていて、そこに字幕が投影されるという凝った演出でした✨
映画撮影という作品モチーフにもマッチしたアプローチで、ヴィジュアル的にもとても面白かった🎥🎞
セットは『8 1/2』のラストや、映画版を彷彿とさせるような、骨組みの回転式のドームのような形状でカッコよかったし✨✨

曲はバンデラス版のBWキャスアルを聴き込んで行ったので、比較した感じほぼ流れは同じだと思うけど、このラストも忠実なのかな??
とりあえず映画版とは全然違った🤔
どちらかというと『8 1/2』寄りかな?

より奥さんルイザとの関係性に軸に置いている構成で、温泉保養も奥さんと訪れるというストーリー。
合わせてミューズであるクラウディアへの依存感や、グイドが制作する映画の内容もかなり具体的に出てくる🎬
そして少しコミカルさもあり❣️

城田くんのグイドは女ったらしというよりは、人たらしを目指していたらしく、より大人になりきれていない、幼稚っぽさが強調されていたかな。
髭にスーツ姿で、歌う姿は素敵でございました😍
ちなみに「NINE」の意味付けがこの舞台では、9番目に生まれた子供で、9歳で性的衝動に目覚め、そのまま心の成長が止まっているグイドのことでした。

クラウディア役のすみれさんはスタイルも抜群、英語も堪能で、イブニングドレスを着こなす姿は飛び抜けて美しかった💕

愛人カルラ役の土井ケイトさんが少々体育会系というか、すごくかっこいい方だったんだけど、エロさのついては控えめでちょっと物足りず😵
ペネロペやジェーン・クラコウスキーと比べちゃぁいけないんだけども。。。
ペネロペのロープも最高だったけど、ジェーンはアクロバティックなエアリアルティシューで圧巻のパフォーマンス✨✨

▼これがトニー賞を見事取ったジェーンのエロティックなエアリアルティシューだ😍映像悪いけど。。。
 ▼Jane Krakowski Call From The Vatican - Nine
 https://youtu.be/u8-El40q3Dk
この方なんとも言えない笑いを誘う感じがいいのよね🤤
ペネロペはど直球エロスだけど、ジェーンのはコミカルさを観ると、ここ本来は笑いを狙ったシーンだったと納得😌✨

全体的に先日の舞台は日本仕様だからか、セクシーさは控えめだった気もする🤔
”Be Italian♬”のシーンとか。衣装とかも演出も含めてなのかな。
キャストの中に何度か舞台でも観たことありソウルフルな歌声をお持ちのElianaさんが入ってたので、当然サラギーナと思っていたら当てがハズレた!
ちょっと残念ではあったけど、日本語吹替版の『モアナと伝説の海』の屋比久知奈さんが意外にもサラギーナで、若くて可憐なイメージだったのが今回でガラッと印象変わった✨

衣装にキャラクター毎のカラー設定があって、全体的に主要女性陣はカラフル💙💖💛
ラストにはデザイン型はそのままに色だけがモノトーンになって、勢揃いする様はなかなか圧巻🤍🖤
それに対してグイドは終始モノトーン。
アンサンブルの女性たちは一つ一つはすごく凝って たデザインなのに、統一感ないバラバラさがなんだかなぁと思ったら、なんとフェリーニ作品のヒロインをイメージした衣装をあてがっているとか!それはわからねぇ🙄まぁわたくし『道』『8 1/2』しか観てないからなぁ😂
コンセプチュアルな感じは素敵なんだけど、実際の衣装デザインがイマイチ好みではなかった😂その辺が残念。
BW版は映像で見るだけでも、とても上品な感じで好きだったんだけどなぁ🙄
やはり翻訳ミュージカルは別物なのね。

心情の描き込みとか、シチュエーション展開とか舞台版の方が丁寧でよかったけど、繰り返し観たいのはどちらか…と言えば映画版かなぁ❣️
だって、映画はキャストが凄すぎるしミュージカルシーンがいいから✨✨✨✨
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