ヤスヤス

U・ボートのヤスヤスのレビュー・感想・評価

U・ボート(1981年製作の映画)
4.2
オリジナル版を随分前に観たが、ほとんど忘れていた。ディレクターズカット版は初鑑賞。
本作は潜水艦に同乗する従軍記者の目を通して、当時の潜水艦内部や戦闘状況を追体験できる。その映像は臭いまで伝わってくるようで、非常にリアル。最近観た「ハンターキラー」の潜水艦と比べると、その居住環境の劣悪さは凄まじい。
また、ドイツ潜水艦側の視点のみの描写のため、感情移入しやすく、臨場感に溢れており、水中探査システムの音や艦の軋む音に息を詰めてしまう。
再鑑賞して、ドイツ軍の中にも色々な考えの人がいたという当たり前の事実を改めて感じた。ドイツ軍というと、統制のとれた冷酷無比な兵士をイメージしがちで、これは別組織であるナチ親衛隊などのイメージからと思われる。
本作は反ヒトラー、反ナチ的な考えの持ち主を物語の中心に置いたところに、ドイツ映画らしさを感じる。逆に驚愕のラストもこうせざる得ないところが、ドイツ映画の必然なのかもしれない。