けんくり

星の旅人たちのけんくりのレビュー・感想・評価

星の旅人たち(2010年製作の映画)
4.5

老眼科医のトムはある日突然、疎遠だった息子の死の報を受ける。息子ダニエルはサンチャゴデコンポステーラへの巡礼の旅の途中、不慮の事故で亡くなったのだった。トムは息子の弔いのため、彼の足跡を辿る巡礼の旅へと出発する。

美しい風景、カントリーミュージック、旅人たちとの交流、行く先々で起こるトラブル。本作はロードムービーの良さがこれでもかというくらい詰まっている。

主演はマーティン・シーンで監督・脚本はその息子、エミリオ・エステヴェス。父と息子で紡いだ物語は、親が子を知るための普遍的な物語でもある。

名作「イントゥ・ザ・ワイルド」は息子が父親への反発から旅に出る映画だったが、同じくロードムービーの本作はそれとは対照的な帰結を迎える。本作は反発した息子を父親が抱きしめ、和解し合う物語。