ポルりん

電柱小僧の冒険のポルりんのレビュー・感想・評価

電柱小僧の冒険(1995年製作の映画)
1.8
背中に電柱の生えた少年が近未来で鉄の吸血鬼軍団と戦う、異色ヒーロー・ファンタジー。


あらすじ

背中から電柱が生えている少年が、吸血鬼が支配する近未来の世界へタイムスリップする。


少し前にフォロワーの方が本作に関して興味深いレビューしていたので本作の鑑賞に至った訳だが、私もフォロワーの方と同様に普通につまらない作品であった。

確かに8ミリフィルムで撮影した事もあり、70年代を彷彿とさせる映像になっており、ノスタルジックな気持ちにさせてくれるといった長所もある。
コマ撮りの編集も上手くスピード感溢れる映像と下手な演技、そして独特すぎる世界観とチープな音楽が非常にマッチしており、一種の芸術的作品を作り上げている。
これらの事からPFFアワード'88でグランプリを獲得したのも理解出来るし、絶賛する人の気持ちも分かる。

ただ、個人的には本作をあまり好きになる事は出来なかった。

確かに演出面は評価出来るのだが、魅力的なキャラクターもいないし、設定は興味深かったのものの、ストーリーの中身が空っぽなので観ていて退屈だった。
世界観もハマらなかったし、何のカタルシスも生まれない。

同じ8ミリフィルムでの自主制作映画でも、「愛国戦隊大日本」の方が色々な意味で楽しむ事が出来た(クオリティは遥かに本作の方が上だが)。

観て良かった作品ではあったが、正直楽しむ事は出来なかった。
シュールで変わった作品を好む人にはオススメ出来る作品である。
ポルりん

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