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幻の湖のblacknessfallのレビュー・感想・評価

幻の湖(1982年製作の映画)
4.2
日本映画チャンネルでやってたので録画して観賞。
DVD化されたし、見やすい環境が整って本当によかったよ。
だって、これ、見てない人にこーゆー映画だよって言っても信じてもらえないことが多かったんだよ笑

どんな映画か簡単に言う。主人公のソープ嬢の愛犬が殺される。殺した相手に復讐する。その復讐の手段はマラソン。彼女の復讐劇に戦国時代の女性の悲劇を絡ませ(強引にこじつけ)、C.I.Aの調査員との友情を育み、銀行員に求婚されたりしつつ、舞台は現在から過去、そして最後には宇宙なる。
確かに東宝50周年記念作品であの"羅生門"や"生きる"の脚本家、橋本忍が監督でこんな意味不明な映画を撮るわけないって思う人の気持ちもよくわかる笑
でも、これはマジでそのとおりの内容なんで信じてほしい😂 見て損はないので見てほしいっす笑

ワケわからないけど、決してつまらないわけじゃないんだよ、この映画。
所謂、底抜け超大作でその抜け工合がおもしろくてカルトになったやつ。
ちゃんとした会社が莫大な金と間違いのない才能を起用して作ったにも拘わらず、トンデモおもしろい大作になってしまったという、、笑 こーゆーの海外にけっこうあるけど日本にはあんまない気がする。日本の場合単なる金かけた駄作が多い。

ここまで読んでも尻込みして見てくれない人もいると思うので、どうおもしろいのか?具体的なシーンも上げつつ紹介しやす😀

まず、日本映画界随一の脚本家が監督、当然脚本も手がけてる。なのに、脚本と設定が物凄く変なんだよ!思わず、えっ?!?てなり、かしげすぎて首がもげそうになるセリフ、演出の連打なんだよ。
いくつも書いてたら切りがないしネタバレになるので、1つ。ここは初見の時に見て「あ、この映画トンデモかも!?」て最初に感じたシーン。

あらすじ説明したとこでC.I.A調査員がって書いたけど、出てくるC.I.Aの人、主人公の同僚の外国人ソープ嬢なんだよ。
日本の情勢を分析するためにソープ嬢になって潜入調査してるらしい、この設定ぶっ飛び過ぎてるよね😂
さらに、彼女がC.I.Aだと観てる側に提示するシーンがヤバい。
外国人ソープ嬢が上空から聞こえる飛行機のエンジン音に耳をすませ、「ファントムじゃない、イーグルだ、イーグルはすでに実戦配備されてる」て本格スパイ映画みたいな独白をする。そして彼女が事務所みたいなとこで日本の情勢分析をタイプしてるシーンに切り替わる。
もう、何の映画観てるのかわからなくなるよ😂

この他にも色々ある。特に主人公の犬を殺されたソープ嬢の言動、行動、演技がことごとくエキセントリックでパラノイアックで観ていて何度もギョッとしたり唖然とさせられる。
いや、愛犬殺されてツラいのわかるけど、普通そんな風に考えないし、そんなこと言わないし、絶対そんなことしねえよぉぉぉ~!!( ; ロ)゚ ゚ の連続😂

この底抜け超大作永遠の日本代表の計り知れない凄さを味わってほしい。
そして、あそこやばかったねぇ笑、みたいな話がしたいです😀

何年かぶりに再見して思ったけど主人公のエキセントリックでパラノイアックな言動&行動、ペット・ロスでおかしくなってしまった人の主観の映像化て意味では説得力があると思った。とは言え、強いて言えば多少はってレベルでの話だけど笑
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