1SSEI

リバティ・バランスを射った男の1SSEIのレビュー・感想・評価

5.0
西部劇だとやっぱり「続・夕陽のガンマン」が一番好きなのですが、この映画もそれに並ぶくらい好きかもしれない!

西部劇は西部劇なんだけど不思議な味わいの作品で、この映画一本で西部開拓時代の終わりと民主主義時代の始まりが見事に描かれている!

ある地方都市に上院議員夫妻がお忍びでやって来るところから物語は始まります。
彼らはトム・ドニファンという男の葬儀に参列するためにやって来たが、取材に来た新聞記者の誰もその名前を知らない…
そして議員の昔話が始まる

語り主でもある熱意溢れる若き弁護士ランスをジェームズ・スチュワート。
町の人々から一目置かれる凄腕のガンマン トム・ドニファンをジョン・ウェイン。
そして題名にもなっている、暴力と恐怖で町の人々を支配するリバティ・バランスをリー・マーヴィン。

ヒッチコック作品みたいな都会的な映画のイメージが強いジェームズ・スチュワートと西部劇の絶対的スターであるジョン・ウェインが共演ってだけで華がありますね〜

しかし、その二人を凌駕するくらいリー・マーヴィンのリバティ・バランスがいい!
あの薄汚い感じが素晴らしい!

おそらくこのリバティ・バランスってのはそのまま『Liberty balance』をもじったキャラだと思うんです。日本語に訳せば『自由の均衡』とかになるのかな?

彼が射たれることにより時代が変わる。
そこには西部への郷愁もあるし、新時代への喜びもある。このどちらもを描いている作品はあまり見たことがない。

メインの三人以外のキャストもことごとく素晴らしい。特に飲んだくれの新聞屋のエドモンド・オブライエンがいいんです

ジョン・フォード作品だと気になりがちな黒人の扱い方も今回はいい。
唯一登場するポンペイはトムのお手伝いさんみたいな感じではありますが、作品内でも最も忠実で優しい

また、回想の回想など中々入り組んだ構造にはなっているのですが、まあ上手くさばいていて、めちゃくちゃ脚本がうまい

これは面白い!
大好きです、この映画!