このレビューはネタバレを含みます
4人の少年たちが探検に訪れた洞窟で前世紀に迷い込むという話。
監督は「悪魔の発明」等のカレル・ゼマン。
氷河を渡った先にある深い洞窟の奥に眠るロマン。
4人の少年を描いた「スタンド・バイ・ミー」的な冒険映画だった。
マンモスや原住民、毛サイやステゴザウルス等、洞窟を進むに連れて時を遡って行き、目の前には地球上に脈々と受け継がれて来た壮大な歴史が広がる。
現実とアニメが融合する世界は、動物たちの造形のチープさはあるものの、それを見つめる少年達のキラキラとした視線によって美しさに彩られていた。
人類が万物の頂点であると同時に、人類が過去に存在した遺産によって形造られていると悟る。
生命の起源である海の広大さに歴史の偉大さと深さを感じ、寄せては返す波の中に命の輝きを見る、そんな作品だった。