グリフィン

クレオパトラのグリフィンのレビュー・感想・評価

クレオパトラ(1934年製作の映画)
4.3
初見。字幕。
エジプトの女王として君臨したクレオパトラの波乱の生涯。彼女は”女性”を最大限の武器にして、内外の覇権争いを次々乗り越えていく。

クレオパトラが絶世の美女として語られてる逸話を、巨匠セシル・B・デミルは上手に歴史ドラマとして完成させた。
スケールのでかさもおそらく半端じゃない。豪華絢爛な衣装・装飾品で造られた世界は観る人を華麗に魅了する。特にクレオパトラの衣装はセクシーであり、なおかつ豪華、そして強烈な個性を放つ。男を夢中にさせる絶対的な武器の1つだ。

宴のシーンやエジプトVSローマ帝国の戦争シーンも凄い。贅沢すぎるほど手間とお金をつぎ込んでることでしょう。

女王として、そして一人の女性としての描かれ方、ここも注目すべきポイントですね。

「私はエジプトそのもの」
このセリフが印象に残ったなあ。単なる権力者じゃないんだという強い意志みたいなものが伝わってくる。クレオパトラはまさに、象徴という言葉がピッタリはまる。そんな存在なんですね。

弱肉強食の世界で”女性”を武器にしてのし上がる。これも強烈に印象として残る。
外見が美しいだけが武器じゃない。上手に男を立てて癒してあげる。
クレオパトラの言葉を借りれば ”真実の愛”を使って世を渡り歩いていく。そんな感じですかね。

最初はその場しのぎ感の真実の愛が、最後には本物に変わって虚しい最期を遂げる。女性の物語としても良く出来てるラストだったなあ。
おもしろかった。
グリフィン

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