山田森氏

拳銃魔の山田森氏のレビュー・感想・評価

拳銃魔(1949年製作の映画)
5.0
オールタイムベスト級に大好きな一本を蓮實重彦トークショー付きで劇場鑑賞

改めて観返えしても本当に全シーン無駄がない。そして何よりむちゃくちゃ面白い。蓮實重彦が映画の中にはこの上映時間じゃないと考えらないという作品があると仰ってたけど、まさにこの拳銃魔はその一本だろう。鑑賞後に一緒に観ていた蓮實重彦が"どうだ私の映画は"と言いたげに誇らしそうな表情をしていたのが印象的だった

2017/11/13鑑賞 DVD
とてつもない大傑作。暗く退廃的なんだけど、どこか幻想的でロマンティック。演出、カット割り、話の語り口が非常にタイトで洗練されてて無駄な物が一切ない。顔のクローズアップはこういう風に使えという見本。車中からのワンカットでの強盗からの逃亡のシークエンスは驚嘆した。1940年代にこんな斬新な映像表現をすでにやっていたのかと。CG全盛の現代の映画表現がこの作品よりも一歩も進歩していないどころか、逆に退化してるのが何とも悲しくなる
山田森氏

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