タラコフスキー

ひき逃げのタラコフスキーのレビュー・感想・評価

ひき逃げ(1966年製作の映画)
3.5
悪くはないけど、やっぱり成瀬の作品はこういうサスペンスより情感溢れるものが良い。

話はタイトルと序盤から察せられるようにひき逃げ事件に関する一悶着を描いていたけど、高峰秀子が加害者の息子に愛着を持っていく過程は面白味があったし、終盤の展開にも結構予想外なものがあり、加えてラストの遣る瀬無さも悪くなかった。

とはいえただでさえ成瀬作品はカットは情報的になりがちなのに、サスペンス的作品だけあって一層カットに情報が込められているように思え、まるで後年の古畑任三郎みたいな犯罪ドラマ的印象を覚える箇所があったのは好ましく思えなかった。(古畑は古畑で結構好きなドラマだったけど)

でも不覚にもひき逃げのシーンは偽物とわかりつつも声を上げてしまったから良かったと認めざるを得ない。