やっぱり「瞳」なんだろうな、ジェイムズ・ディーンをジェイムズ・ディーンたらしめているのは。あの少し憂いを帯びた「瞳」。
ずいぶん昔に見た覚えがあるんだけど、全然覚えてなかったので、とても新鮮な気持ちで鑑賞。
ジェイムズ・ディーンてのは、どこを切っても絵になるな〜。
1917年、冷凍食品の開発をしてる。ヒントが南極の永久凍土から発掘されたマンモスっていうのがおもしろい。冷蔵庫も高度成長期の三種の神器だったわけだし、当然冷凍食品なんてものもなかったわけだ。
「善」と「悪」。
聖書を好む父。
酒場を営む母。家族を捨てた母。
優秀で父の自慢の兄。比較され屈折した弟。
戦争に反対する兄。戦時相場で一儲けを夢見る弟。
善と悪なんて、簡単にどちらかに区別できるようなもんじゃないんだけど、そこをあえて極端に描くことによって戯曲のような雰囲気と、極めてはっきりとしたテーマを打ち出している。
「カインは立ってアベルを殺し
カインは去って エデンの東
ノドの地に住めり」
父親に愛してほしかっただけなのに…
最後に僅かな救いが見られるのが良い。確かに「永遠の名作」と呼ばれる作品だけのことはあった。
(子どもたちに「エデンの東」と言ったら「東のエデン」でしょ? と言われた(^^))