カナダとフランスの国籍を持ち、スペイン人の妻とイタリアに住んでいる初老の男性アルチェロ(ジャン・ロシュフォール)。カナダの空港でちょっと居眠りしてしまった隙に手荷物と靴を盗まれた彼は、それでも飛行機に乗り、パリ=シャルル・ド・ゴール空港に到着しますがパスポートも身分証明書もないため、税関で足止めに。長く待たされる羽目になりますが、ここで思わぬ人びとを知ることになり...
トランジットにいる人びとの事情は様々ですが、長期滞在者もいて普通に?生活していることには驚きます。行きたい国に拒否され、元の国にも戻れない人達、パリの空港の中なのに、そこはどこの国でもない不思議な場所なんですね。
長く閉じ込められていた人達がパリの街に出るところは素敵でした。
ほんの数日の話ですが、滞在中の彼と人びととの交流が暖かで、ホッとする作品です。迎えにきた奥さんはちょっと可哀想でしたが...
そういえば、空港にウサギがいるって、ホントの話なのかな~?