Maoryu002

17歳のカルテのMaoryu002のレビュー・感想・評価

17歳のカルテ(1999年製作の映画)
3.5
1960年代。自殺未遂を起こして精神科病院に収容されたスザンナ(ウィノナ・ライダー)は境界性人格障害と診断される。病棟で知り合ったリサ(アンジェリーナ・ジョリー)の奔放な性格に惹かれ友人となるが、リサが患者の一人を責めて自殺に追い込んでしまったことをきっかけに、自分の取るべき行動と自分のいるべき場所を考えるようになる。

監督のジェームズ・マンゴールドは、「コップランド」「ニューヨークの恋人」「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」「3時10分、決断のとき」「ナイト&デイ」「LOGAN/ローガン」「フォードvsフェラーリ」と、実に多彩なジャンルの作品を生み続けている。
それぞれが高いレベルで仕上がっているところがすごい。

この映画では、当時の社会の精神疾患への無理解が描かれ、少女たちが薬漬けにされていく様子が痛々しい。
内容としては「カッコーの巣の上で」を思い起こさせるが、この映画の方がより現実的かもしれない。
そんな病棟での生活をとおして、それまで生き方に迷い、社会に馴染めなかった少女が「人と違うこと」を受け入れ、成長していく話だ。

そして、ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー、クレア・デュヴァル、ブリタニー・マーフィなど若手女優の演技合戦が見られる。ついでに若々しいジャレッド・レトも出ている。
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