たっしー

グラン・トリノのたっしーのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.5
 頑固で嫌われ者のおじいさんと気の弱いアジア人の少年との心の交流を描くクリントイーストウッドの代表作の一つ。

 おじいさんのコワルスキーは劇中で怒鳴りまわすシーンこそありませんが、怒りを露わにしたり、家族の言葉からも激情家である事が伺われます。しかし、最後の最後でその心持ちは誰よりも安らかでした。
 最後の彼の行動はタオとスーの為だけではなく、憎むべきチンピラ達の未来を奪わない様にする彼の最後の温情だったのでは。

 自分には、戦争で年端もいかない若者を手にかけてしまった自分の罪と向き合い、その贖罪の様に思えました。

 素晴らしい映画でした。
たっしー

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