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グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.9
朝鮮戦争で従軍した過去を持つウォルト(クリント・イーストウッド)は息子夫婦と険悪で、さらに妻に先立たれ、ますます孤独になるばかり。愛犬のデイジーと戯れ愛車のグラン・トリノを缶ビール片手に眺める日々。
ある日、隣家に移民のモン族一家が引っ越してくる。

マイ・ベスト・ムービーの一つ。

クリント・イーストウッド扮する偏屈な頑固オヤジは、何かと悪態ばかりつくはみ出しもの。人種差別発言も多く、同人種にも分け隔てなく暴言を吐く社会不適合者です。しかし、それは差がないまっ平でもあります。
〈生と死〉についての価値観が戦争経験で歪んでいて、どこか死場所を探しているようでもあります。

「過去のキャリアがこの作品のためのお膳立てなのではないか?」と思ってしまう作品に過去幾つか出会ってきました。悪を暴力で挫く西部劇で名を馳せ、銃弾で制裁を与える『ダーティハリー』でその地位を確実なものとしたクリント・イーストウッドが、ただ一人、暴力に、銃弾に頼らず若き、人種を超えた友人のために...
あのラストはやはり完璧No.1です。
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