平田一

グラン・トリノの平田一のネタバレレビュー・内容・結末

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

かつて『ダニー・ザ・ドッグ』という作品のインタビューで、ジェット・リーは武術の究極到達点を語ってた。あとで追記をしておきますが、それをラストで思い出した。

暴力の落とし前は暴力しか道がない?一つの答えを監督は描いてくれた。深すぎる…。

グラン・トリノに乗ったタオの表情には泣くしかない。

追記
ジェット・リーは『ダニー・ザ・ドッグ』のインタビューで「武術」に語った際、こんな例を述べました。

"剣を扱う技術が高度になると、どこまでが肉体でどこからが剣なのか分からなくなる。次のレベルは心のなかには剣があるけど、手には剣がない。つまり心のなかでは相手を倒したいが手は出さずに、心理戦で相手を圧倒するということ。暴力を使わずに暴力を抑止する。武器を使って相手を倒すよりも、上のレベルです"と。

暴力を映画を通して突き詰めるイーストウッドはこの言葉に似ていることに到達している人なのかも。
平田一

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