Pegasus

グラン・トリノのPegasusのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
4.0
オヤジのプライドと誇りをかけた物語。

古い考えで周りを否定し孤立する年寄りと、周りから押し付けられて孤立する若者の交流を描いた作品で、イーストウッ度100%です。
これは文句無しの傑作。

イーストウッドの偏見や不器用な人情味が大放出していて、前半はアメリカンコメディ感覚でニヤッと笑いながら観れる。
そこに孤立した二人の不器用で熱い交流により、人柄が変わっていく様子をホント上手に描いていて、一級のヒューマンドラマとしても観れる。
もちろんイーストウッドだけあって、西部劇的なところもあるし、銃をぶっぱなすシーンも健在。でもその娯楽性を胸糞展開にブレンドしてきて、「面白い」「楽しい」では終わらないのがクリント・イーストウッドです。
後半はマジで完璧な展開だと思う。
今まで築き上げてきたものを崩されてそれからどんどん崩壊していく日常と、その責任を背負うオヤジの姿。

イーストウッドの古臭い渋さがとにかくかっこいい。男の憧れだよね。
とにかく渋くてとにかく素晴らしい傑作でした。
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