横溝正史×市川崑×石坂浩二の金田一シリーズ第4段。
女王蜂のタイトルが示すように、ヒロインである女性に想いを寄せて近づいてくる男性達が次々と殺されていく連続殺人事件。
19年前に同じ一族の間で起きた死亡事件との繋がりを明らかにし、真相を暴くべく金田一耕助が事件に挑む。
金田一シリーズと言えば、頭に思い浮かぶのは「人間関係の複雑さ」がとんでもなく、本家?分家?この人は誰?この人は誰の話をしているの?と、相関図にまとめてそれを見ながらでなければ、全てを理解するのがなかなか困難であるというイメージ。
本作品はその中でも比較的人間関係を頭の中で整理しやすいので、金田一耕助シリーズ入門編に向いているのかもしれない(第4段だけどあんまり関係ない)。
犬神家や手鞠歌と比べると認知度は低いかもしれないが、個人的にはこの作品の方が好きかもしれない。
ストーリーとしてのわかりやすさだけでなく、それぞれの登場人物の色んな形の愛情の強さがビンビンに伝わってくるのがたまらない。