主演は戦前でAntonに改名する前、Adolf時代のウォルブルック。やがて英語やフランス語の作品でもその高貴なオーラを放ち続けるが、意外と貴重な母語のドイツ語、それも柔らかい生粋のウィーン訛りが聴ける。ドイツ語では日本語の「あっそう」とほぼ同じ意味で"Ach, so"というが、標準的なドイツ語ではsoがゾーになるのに対し、柔らかめだと濁らずソーになる。この映画でも「あっそう」と何回か言っている。
そして音楽はウィーンフィルという贅沢!話はいたって単純で、ご都合主義なドタバタ劇が抜群に面白い。ドゥアという名前を思いつくシーンは名探偵コナンで江戸川コナンって名前を思いつくシーンを思い出した。絵を見てる人の笑い声が馬、ライオン、ニワトリだったりしてお茶目。終わり方はだいぶ雑だが、パウラ・ヴェセリーの垢抜けないところがかわいいし、エンドクレジットに雪が積もるアニメーションもかわいい。
2017/5/9 DVD