KnightsofOdessa

ガルシアの首のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

ガルシアの首(1974年製作の映画)
3.5
No.589[バスケットに生首入れる発想は好き] 70点

初ペキンパーと思いきや、彼が一番嫌いだった『ゲッタウェイ』を観ていたことを忘れていた。本作品は同作と打って変わって、彼が編集権を守った数少ない作品として、ペキンパーっぽさが全面に押し出された作品であるとされているとのこと。

この手の"愛する者が奪われたんで復讐します"系映画は、確かに愛する者が奪われるまでが短いと感じることが多かった。しかし実際、本作品のように奪われるまでの過程を長く描いて、しかもそこに前半と後半の対比構造を持ってきても、冗長に感じることに気付いてしまった。

そして、件のペキンパー的撃ち合いであるが、ジョン・ウーみたいな物量で攻める感じであれば、誰を撃ったとか明確になっていいかなと思うんだが、本作品の撃ち合いは基本一対一か一対無抵抗だったのでスローモーションにする必要性を感じなかった。そもそもスローモーションは自分に酔ってる感じがしてそんなに好きじゃないという話はあるんだけど。

でも、バスケットケースに冷気漂う生首入れてるのは結構好き。最後も生首とその家族という構図は鬼畜すぎて惚れる。全体の印象としてはまずまずといったところか。
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