朧気sumire

ラブド・ワンズの朧気sumireのレビュー・感想・評価

ラブド・ワンズ(2009年製作の映画)
3.1
「様々な事情が重なって狂ってしまった少女に憐憫の情を寄せるキャリーのような映画なのかしら?」
あらすじだけ読んで浮かんだのがこのイメージ。

全然違った。
つい哀れんでしまうほど一途な狂人じゃなかった。でもこんな狂人も大好きだったので結果オーライ。
生身の人間は自分一人だけであり、他の人間たちはみんなゲームのNPCとしか思っていないような狂人大好きです。
自分と同じ人間だとはイマイチ認識出来ずトイレットペーパーの芯とかそこらへんの物と同じように他人を傷つけられちゃう狂人。

気になる男子生徒をプロムに誘うも断られたので拉致監禁して自宅のプライベートパーティにむりやり参加させちゃう狂気の少女。
お父さんも一緒に狂ってやりたい放題。

拷問要素を押し出してはいるもののスプラッター描写はマイルドで見やすいです。
一番痛いところは映さないので、グロが苦手な人でもギリギリ見れるであろうマイルドさ。
ずっと映るサブストーリーは必要性薄すぎて要らなかったと思う。総合的に見れば良い映画とは言いづらいので他人には安易に勧められない。

ただ、ポップで可愛らしい色使いのセット。自然の奥にある平屋建てのお家。
〇〇にいる△△△な人々。近親愛。
……などなど、残酷なおとぎ話を彷彿とさせる要素が多く有るのでやっぱり好きです。
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