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春の雪のマッサージ屋のレビュー・感想・評価

春の雪(2005年製作の映画)
4.0
大正時代初期。
侯爵家の松枝清顕(妻夫木聡)と伯爵家の綾倉聡子(竹内結子)は幼馴染でお互い密かに恋していた。
しかし清顕は聡子の気持ちに応えられない。
そこへ聡子に宮家の洞院宮治典王殿下(及川光博)との縁談が持ち上がる。
聡子は清顕に手紙を書き気持ちをしたためるも清顕は読まずに捨ててしまう。
殿下と聡子の婚約が決まった時に清顕は初めて聡子に気持ちを・・・。

三島由紀夫原作作品。
この時代の恋愛なのか、三島作品だからなのかすんなり行かない恋物語にやきもきする。
お互い想いあってるのだから素直に受け入れれば何も問題ない。
ま、そんな事言ったら身も蓋もないんですけどね。

簡単に手に入るよりも、敢えて難しくなった時に本腰を入れるってのも分からなくもない。
窮地に立たされて初めて大切な存在に気付くというか。

終盤30分近く竹内結子の姿を一切見せないという行定監督の演出も見事だと思います。
下手に見せたら安っぽくなったかもしれない。

大正の世ならではな悲恋でした。