恭介

ブルーサンダーの恭介のレビュー・感想・評価

ブルーサンダー(1983年製作の映画)
3.5
懐かしトンデモアクション映画①

青い稲妻・・
そう、あいつはブルーサンダー
奴が12機あれば全米を制圧できる
(ロイ・シャイダー談)

なんておおらかな時代だったんだろ
ロスの街中で本物のヘリを飛ばして
空中戦を撮影出来るなんて(笑)

もうすぐ観に行く予定のミッション・インポッシブルでもトム様が華麗に本物のヘリを飛ばしてるシーンがあったけど、やっぱり時代はヘリですよ!ナマのヘリ!



ダイナミックにネタバレしてます!



しかもコイツはただのヘリじゃない。
機関銃装備は当たり前。
高性能集音マイク、サーモグラフィー
ジェットターボ、更に全米のデータベースにアクセス可能で全ての人々の個人情報を
閲覧できる!
そして極め付けはヘリ特有の爆音を消して
飛ぶ事が出来る、ささやきモード搭載だ!
まるで空のレッドオクトーバー!

・・・ま、まぁ当時にしたら超ハイテク最新バトルヘリコプターだったんですよ!

初登場シーンなんか鳥肌もんです!
朝日をバックに浮かぶシルエットからの
爆音立てて高速で飛び去る青い稲妻!
流線型とか航空力学とか丸っ切り無視した
ゴツゴツといかついボディ!
これは本物、ナマヘリにしか出せない重厚感で、CG当たり前の今じゃなかなか体験出来ない高揚感。

一応、ストーリーはちゃんとあります。
ブルーサンダーを開発した事による腐敗した政府関係者と警察の恐ろしい陰謀をロイ・シャイダー扮する航空警察官は暴けるのかっ。

正直、ツッコミどころ満載です。
ありゃりゃ?の連続です(笑)
しかしですね?そんな細かい点なんて、後半の大空中バトルを観たら宇宙の彼方に吹き飛びます。

ケレン味たっぷりの魅せ方にもしびれます。橋の下から徐々に上昇して姿を現すシーンなんか、よっ!待ってました!って拍手喝采!

そして後半は怒涛の陸・川・空で青い稲妻が大暴れ!
第一ラウンドは同僚と狙撃手が乗る警察ヘリvsブルーサンダー!
んなもん、赤子の手を捻るようなもんですよ。俺を誰だと思ってるんだい?青い稲妻だぜ?ってヘリが言っているように・・少なくとも私にはそう見えた(笑)

そしてビックリな第二ラウンド!
戦闘機F16vsブルーサンダー。しかも相手は2機ですよ!当然、熱追尾ミサイルぶっ放しますよ、そりゃ。
だがしかし!青い稲妻にかかれば戦闘機なんてケツの青いヤンキーの兄ちゃんみたいなもんですよ。
おいおい、頼むぜ。もっと骨のある奴は
いないのかい?ってヘリが言っているように・・・少なくとも私にはそう聞こえた(笑)

案の定、戦闘機はリトル東京の焼き鳥屋とビジネス街のビルを木っ端微塵にしただけで撃墜(笑)

そしてファイナルラウンドへ。
相手は戦闘ヘリを操る、時計仕掛けなM.マクダウェル!狂気のオレンジvsジョーズを倒したオヤジの一騎打ち!
本気でビル街の真ん中で二機のヘリが飛び交い、機関銃をぶっ放します!

いや、このリアルで本物を使ったロケが出来るならリメイクして欲しいぐらいの作品です。なんならトム様主演でもいい!

監督のジョン・バダムはこの時期絶好調で、ウォーゲームとか張り込みとかショート・サーキットとかのヒット作を連発してて、スピルバーグかバダムかってぐらいの勢いだった。ジョン・トラボルタを一躍スターにした名作サタデーナイト・フィーバーの監督ってのも忘れちゃいけない。
だからジャンルを問わず、手堅くまとめ上げる手腕は本作でもいかんなく発揮されている。

確かに今の細かいカット割り編集で見せるアクションシーンに慣れちゃってたらヌルく感じるかもしれない。
けど雪山とか田舎街じゃなく、都会のど真ん中で本物のヘリを飛ばして撮影してるアクションは一見の価値あり。

後、音楽が最高!サントラ欲しい(笑)

あー誰かリメイクしてくれないかなぁ
(笑)
恭介

恭介