ブルック・シールズは不名誉にも今作でラジー賞を受賞したそうだ。
彼女の演技に私はそこまで違和感を感じなかったが、というか演技の云々はよくわからない笑
とにかく島の美しさに感動し、若者のの愛の芽生えと性の目覚めにくすぐったい気持ちにもなる作品だった。
綺麗な海、動物や虫、魚たちを映像を通して臨場感まで感じられるほど。
文明をほとんど知らない二人の若者は、写真から文化的な情報を得ていた。
今何を自分たちは思っているか感じているかを、知らない人々の生活の様子の写真を通して確認するような演出に、彼らの潜在的な不安や寂しさを感じた。
そしてリチャードとエメラインは大人になっていく。
女の子の方が先に大人になるというのが、彼らを観ているとよくわかる。
彼らが最初は恥じらいぶつかり合っていたが、だんだんと自分たちの心に素直になり歩み寄る様子にドキドキした。
無人島の自然の美しさと、二人の愛といった綺麗なものと、文明から遮断された「社会」の闇が描かれていたが、どうしても前者が作品の大部分になっていた。
そのためファンタジー映画ともいえるような綺麗ごととも思ったが、これはこれで良いと思えたのは結末のおかげであるはずだ。