くろきつ

容疑者のくろきつのレビュー・感想・評価

容疑者(2002年製作の映画)
3.5
ある過去から正義を貫き通してきた優秀な刑事が殺人容疑をかけられた生き別れの息子を救うべく奔走する姿を描いたクライムサスペンス。

ロバート・デ・ニーロとジェームズ・フランコが親子役で共演した離婚が原因で疎遠になっていた息子と殺人事件をきっかけに向き合っていく姿を描いた映画。刑事ドラマというよりも父と子の絆の再生を描いたヒューマンドラマだった。ジェームズ・フランコ演じる息子のジョーイは薬物中毒者であるとき売人を殺してしまった。それに対してロバート・デ・ニーロ演じる父親は正義を貫く優秀な刑事であり息子のことからは目を背けていた。ジョーイが起こした殺人事件をきっかけに息子との関係を見つめ直していく。メロドラマ的なセリフばかりで正直入り込みずらかったものの面白い映画だった。父親が背けてきた息子について知ろうとしていく姿はよかった。ラストの展開も王道であるけれど王道だからこそ感動的でいいと思う。特別よかったことと言ったらジェームズ・フランコの演技だと思う。ラストの涙の演技は偽りのないもののように思えた。そこだけは記憶に残ると思う。久しぶりにジェームズ・フランコを見たけど他の映画も観てみたくなった。ロバート・デ・ニーロの静かな演技もいい。
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