OASIS

デトロイト・ロック・シティのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

絶大な人気を誇るロックバンド「KISS」がデトロイトで行う事になったLIVEになんとか参加する為奮闘する4人の少年達を描いたコメディ。

厳格な母親から「悪魔の音楽」とKISSの曲を聴く事を禁止されている少年ジャムが、母親に4人分のチケットを燃やされた事からあの手この手でLIVEに潜入しようとする。
たまたまラジオのクイズでチケットに当選した4人は、喜び勇んでデトロイトまでの旅を敢行するが...。
後先考えない馬鹿っぽさはあるけども、何かに一途になれるって良いよねと思う映画だった。

偶然が重なり過ぎるという展開は納得はし辛いものの、ジャムを初めとしレックス、ホーク、トリップの4人がただKISSの為だけに青春を捧げようというまっしぐらな姿勢は共感出来る部分もあり。
ジャムが強制的に全寮制の学校に入れられてそこから助け出す下りや、旅の道中に出会うKISS嫌いのグループとのバトルなど、彼らの行く道には障害が立ちはだかる。
その試練に勝つには、KISSへの愛の深さと自分自身の意志の強さが必要で、母親の反対を押し切ってでも信念は貫き通すという乗り越えなければいけない青春のハードルとしての存在として描かれていて誰しもが感じた事のあるだろう反発心や反抗心を思い起こさせる。
何かを一途に追い続ける事は、得てしてそれ以外の物を自分の周囲から切り離したり諦めたりする事と同一でもあるのだと。

いざデトロイトに着いたものの、チケットは手違いで手に入らず。
それでも諦める事無く4人は散り散りになってチケットを探す。
それぞれの場所でそれぞれ違った青春を謳歌し、少年達はまた一つ大人になって行く。
子供が持っている物を横取りするという正攻法(?)でチケットを手に入れようとする子もいればストリップバーで身体で稼ごうとする子もいて、人によっては羨ましい目にあったり散々な目にあったりとキャラ間の待遇の差が激しく、悪待遇の場合はちょっと可哀想に思えてしまうほどだった。
ホーク役のエドワード・ファーロングが男性ストリッパーとして客を沸かすシーンがその大胆な脱ぎっぷりに似合わない可愛らしいパンツを履いていて笑えた。

ラストの下りは一応スカッとはするのだが、若干の気分の悪さを感じてしまったのでもっと納得しやすくスマートな流れは無かったのだろうかと思ったが、少年達同様に圧巻のKISSのLIVE映像の前では些細な事に思えてしまうのだった。