yukihiro084

時をかける少女のyukihiro084のレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
5.0
アニメーションはやはりいい。
子供の頃からアニメーションを見てきた。

アニメーションの意味には、
(生気)や(活気)という意味があり、
そもそもの語源は、(魂)になる。
だから、アニメーターは、
生気、魂、命を与える人になる。
紙に描いた絵が、動き、話し、走る。

とにかく主人公3人が素晴らしい。
その中でも主人公のマコトが本当に
みずみずしいキャラクターになっている。
声をあてた仲里依紗が
キャラクターをとても魅力的にしている。
タイムリープの話だけに、
時間が行ったり来たりするけど、
3人の関係性は、時間が止まったままだ。
むしろ3人が時間が止まっているのを
望んでいるかのように。

3人が通う学校の描写、光の感じ、
マコトの家の食事シーン、
家族との距離感がとても好きだ。
タイムリープなんて無関係に見える
日常の、何気ないやりとり、風景を
ずっと見ていられるし、
ずっと見ていたいと心から思う。
きっとあのキャラクターもそう
願っていたのだろう。わかる。

けっしてタイムリープが主題でなく、
むしろ永遠に止まったままでいて欲しい
キラキラとした瞬間をきっと描きたかった
のかなぁと。サマーウォーズで仮想空間を
描きながら、愛おしい家族を描いたように。
タイムリープは、キッカケや引き立て役に
過ぎない。僕はそう思った。

大好きな作品。何回も観ている。
サマーウォーズと並ぶくらい。

登場人物が生き生きと、みずみずしい。
監督と俳優陣は、見事に、力むことなく
作品やキャラクターたちに、命を与える
ことに成功している。目を見張るほどに。
だから、アニメーションは素晴らしい。
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